ポール・スミス展2016のレポート

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2013年11月、ロンドンのデザイン・ミュージアムで開幕した「ポール・スミス展 HELLO, MY NAME IS PAUL SMITH」は、その後ヨーロッパ各地を巡回し、いずれも大好評を得ました。

そして2016年、満を持して日本にもやってきました。日本での会場及び開催日程は下記のとおりです。

【東京展】

開催期間 :2016年7月27日(水)~8月23日(火)
会  場 :上野の森美術館(東京都台東区)

【名古屋展】

開催期間 :2016年9月11日(日)~10月16日(日)
会  場 :松坂屋美術館(名古屋市中区)

【京都展】

開催期間 :2016年6月4日(土)~ 7月18日(月・祝)
会  場 :京都国立近代美術館

いずれも連日大盛況で、3メートル四方しかなかった一号店の店舗を完全に復元していたり、空間を存分に使った迫力の映像インスタレーション、ポール・スミスにひらめきや思い付きを与えたお気に入りの物が並ぶオフィスの再現展示等を通じて、来場者は、デザイナー、ポール・スミスのユニークな世界観を堪能し、単なるファッションだけにとどまることのないポール・スミス本人の多彩な創造・創作の軌跡をたどることができました。

ポール・スミス展について、もう少し詳しく解説していきましょう。

音声ガイド

ポール・スミス展での画期的な取り組みとして挙げられるのは、「音声ガイド」です。

入場すると、ピンクのイヤホンが渡され、展示を説明しているパネルにあるQRコードを読み取ると、音声ガイドを聞くことができる仕組みになっています。

この音声ガイドによって、ポール・スミス自身のファッションデザイナーとしての半生を振り返る様々な展示や、創造・創作のインスピレーションつまり、ポール・スミスの考えていることを解釈することができます。この音声ガイド用のイヤホンですが、使い終わったら持って帰れるのもまた嬉しいですね。

また、このポール・スミス展ですが、何と写真撮影がOKになっているのです。ハッシュタグ#hellopaulsmithをつけてどんどんSNSで拡散してくださいという姿勢をとっています。

音声ガイドと写真撮影OKが、このポール・スミス展を盛り上げる最大の要素になっているのだと考えられます。

展示物

次に展示物について簡単にご説明していきましょう。

入場してすぐに、ポール・スミスのアートコレクションを見ることができます。

ポール・スミスは10代の頃から現代アートを中心に様々なアートコレクションをしていました。アート・写真・イラストはもちろん何とスーパーの袋まで、価格やジャンルを問わず、ポール・スミス自身が「良いね!」と思ったものは全て保管しているそうです。

また、個性的な写真がプリントされているTシャツ等もアイテムとして登場する事等から、ポール・スミスが、大の写真好きであることはみなさんご存じでしょうが、ポール・スミスは、良いものを発見したら、「メモ代わり」に写真を撮るほど、相当写真が好きなようです。こういうところが「ポール・スミス」のデザインの創造・創作に活かされているのでしょう。

当時の大きさをそのまま再現した「ポール・スミス1号店」の空間も見ることができます。

1970年にイギリス・ノッティンガムにオープンさせた「Paul Smith Vêtements Pour l’Homme(ポール・スミス紳士服店)」ですが、その1号店の広さはわずか9㎡(3m×3m)でした。わずか9㎡の店舗から現在では世界的ブランドに成長し、全世界に店舗展開するまでの大成長を遂げました。しびれますね。

 

プロモーション活動につかった様々なグラフィックやポスターも見ることができます。写真好きのポール・スミスらしく、写真への強いこだわりを感じさせる展示内容になっています。

また、ロンドンのコヴェントガーデンにあるポール・スミスオフィスが再現されている空間があり、オフィスの実際の様子を垣間見ることができます。

一見雑然として見えますが、置かれているもの一つ一つに強いこだわりが感じられ、様々なモノから受ける影響が、クリエイティブ活動の重要な要素になっていることがうかがい知れるような空間でした。

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